俺が「MIX CD」を作るのには「理由」がある。

自身名義でリリースをしているMIX CD「Take Steps Towards Street Level (http://www.phatfield.com/shop/index.php?main_page=index&cPath=22_19)」シリーズも、現在Vol.5をリリースするまでになった。

俺自身は「DJ」ではない。基本「ダンサー」だ。

そんな俺がわざわざDJの領域でもある「MIX CD」なんぞを作り、リリースをしているのか。

これは、俺的に一つの理由がある。

そしてその理由は、DJの方々がリリースする「MIX CD」とは大きく違う「意図」がある。

ダンスを踊り始めて早26年を超え、その間に、様々な音楽と出会ってきた。

ダンサーは「音楽」があるからこそダンスを踊ることが出来る。そして、その「音楽」を提供してくれるのが「DJ」であり、DJに音楽を提供するのが「ラッパー(MC)」であるという関係式が成立をしている。

我々ダンサーは、カッコイイ踊りを踊るために、常に良い音楽を求めてきたし、今なお求めている。

故に、良い音楽をかけてくれるDJを求め、昔は「今日は○○(クラブ)で誰が回しているらしい」と、DJを追いかけた。

そこで、音楽と出会い、気に入った音楽をチェックし、CDやレコードを買いに走った。

時には「MTV」であったり、「回ってくるビデオ」などから「音楽」を探したりもした。

常に上質な音楽を求め貪欲になっていた。

そして、その音楽を使って、ショーを行っていた。

有名なチームなどは「お抱えDJ」が居て、そのチームの曲はDJが全て提供をしていたりもした。

しかし、そんなチームは極わずかで、多くのダンサーは「音楽」を求めていた。

それ故に、ダンサーはDJと同じくらい(?)音楽に対して敏感でもあった。

俺が「MIX CD」を作るきっかけになったのは、子供達にレッスンを教え初めてからだ。

ダンスが好きでレッスンに通ってきている子供達、しかし「音楽」を聞かないのだ。正確には「リズム」しか聞いていない。

そこで色々と話しを聴いてみると「そういう事か」と思う節にぶち当たった。

子供達は「音楽」に触れている時間が極端に少ないのだ。

ダンスをやっている子供達の「親」が、多少の例外を除き、その多くが「音楽」と全く縁のない方々なのだ。

それ故に、レッスン以外で音楽と接する機会が極端に少ないのだ。

子供達は、まだ、自分で自由になるお金も少なく、クラブに行ったり、レコードやCDを買ったりする事もない。ダンサーとして、音楽に反応する「耳」であったり、音を感じる訓練が極端に乏しい。

当の「親」も、子供がダンスをやっていても、ダンスをやっていることには興味を示していても、音楽に対しては全く無関心。

そして、その挙げ句に「何を聞い(聞かせて)たら良いのか解らない。」なわけさ。

これでは、子供がダンスを上手くなるはずがない。

俺なんかは昔は、レッスンを受けた時などは、レッスン後に、先生が使っていたCDを聞きに行ったり、使った曲や、アーティストを教えてもらったりして、レッスン後にそのCDやアーティストの作品を買いに行ったりもした。

そこで、俺が思いついたのが「今まで集めてきたライブラリーの中の「良質」な音楽を子供達に聴かせよう。」という事。しかし、ただ曲を聴かせるのではなく、やはりHIP-HOPと言う文化を学ばせる(感じさせる)ために、DJと言う存在を意識させる必要があり、その結果「MIX CD」という形で、音楽を聴かせるという手法に辿り着いたわけだ。

そう、俺の作る「MIX CD」は、若いダンサー達が「音楽と出会うため」の物なのだ。

その為、俺の作るMIX にはスクラッチも入らなければ、アタックも入らない。

選曲を重視に、曲をつないでいる。

先日、恥ずかしながら、俺の作ったMIX CDを大先輩のDJさんに聞いてもらうべくお渡しをした。そして、今日、その感想を聞くことが出来た。

「やっぱりダンスしてる人間の選曲は踊れるツボを心得てるというか、グルーヴ感があっていいね ♪」「New Jackともう1枚(Vol.5 のCROSS BORDER MIX)は選曲、MIXともカッコ良かった」

と、大変嬉しいコメントを頂いた。

そして同時に、俺自身「ダンサーとしてMIX CDを作っている」方向性は間違っていないというのを確信出来た瞬間でもあった。

俺自身、まだまだ知らない曲は山のようにあり、先輩DJの方々から日々勉強をさせてもらっている。

そんな曲の中から、やはりダンサー視点で音を聞き、ツボにはまった曲は、出来る限り良い音質の物(アナログ盤やCDなど)を手に入れようとしている。

しかし、残念な事は、こういう思いでMIX CDを作り、現在スタジオで販売をしてもらっているのだが、見向きもしない子や親が大半な事。

まあ、決して押しつけではないので、必ず買いなさいと言うわけではないが、少なくとも「なぜ俺がわざわざMIX CDを作っているのか」は理解をして欲しい。

今や、インターネットを介して、1曲単位で音楽を買える世の中だが、やはりそのアーティストの「アルバム」を聞くのは大切な事だと思う。

アルバムでなくても、そのアーティストの歌っている様々な曲を聴く事もね。

俺は、気になる曲があると、そのアーティストのリリースしている全ての曲を可能な限り聴くようにしている。

時には、その曲のプロデューサーを追いかけたり、フューチャリングで入ってるアーティストを追いかけてみたり、サンプリングの元ネタを追いかけたり(最近はこれが多いかな〜(笑))

とにかく常に音楽と触れ、音楽を感じ、ダンサーとしての感性を常に高めてて居る。

是非、子供達にも「音楽の楽しさ」や「音楽を感じる心」を養って欲しいと切に願う。

ダンスって、ただ踊ればいいのではない。

音楽を表現する、可視化する事がダンスなんだと思うから。

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